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デザインとは何だろうか

デザイン = 料理 ?

突然ですが、あなたは料理をしたことがありますか?
この質問に対し、『いや、私は料理が苦手だからできない・・・』と言う人を見たことがあったり、あるいはあなたがそうであるかもしれません。

しかし、それは全くの誤りです。大抵の場合、料理は『やるか、やらないか』であり、『できるか、出来ないか』ではありません。あなたがなんら障害を持っておらず手足があり脳が機能しているのであれば、あなたは包丁持ち、まな板を取り出して野菜や肉を切り始めることができるはずです。最終的に作った料理が美味いか不味いかに関係なく、あなたはその時点で料理をしています。

そしてあなたはたくさんのレシピを見ながら料理をすることで、ある一つの共通点が見えてくるでしょう。それは、どの料理もあまり作り方が変わらないということです。確かに様々な切り方や調味料の違いなどはあります。しかし、よくよくそれらを観察すると、以下のような手順が見えてくるはずです。

  1. 食べやすい大きさに切る

  2. 調理する(焼く、炒める、煮るなど)

  3. 調味料を加える

もちろん高級な料理店の作り方はもっと複雑であり細かい作業が入るのでしょうが、あなたがもしも食堂のような一般的に満たされる美味しさを求めているのであれば、高度な作業は必要ありません。代わりに、あなたが料理をするにあたり知るべき情報はそれぞれのステップにおける、自分自身の好みを知ることです。

  1. どんな大きさにするか これはあなたが最終的に作り上げるであろう料理を見据えて妥当であろう大きさに切り分けます。煮物を作ろうと考えているにも関わらず、大根を細く切る人はいません。しかし、好みによってこれらの形状は異なることでしょう。例えば、一口いっぱいに大根を食べたい人はそれを厚めに、そして半月切りにするでしょうし、一口に大根やその他の煮物の具材を入れて楽しみたい方は厚さは普通に、いちょう切りにするかもしれません。

  2. 調理の加減を知る これは一人一人によって微妙に異なり時には致命的にさえなります。私は炒め物で出される豚肉の焼き加減は柔らかく肉の存在を感じれるようにしたいですが、一方であなたはベーコンのようにカリカリであるべきと考えて、より炒める時間を長くするかもしれません。

  3. どんな味付けが好みか あなたがしょっぱいのが好みであれば塩コショウや醤油を、甘いのが好みであれば砂糖やみりんを調味料の中心にすることでしょう。

いずれの過程においてもやりすぎは良くありませんが、そのパターンは完全に人それぞれであり、それによって同じ料理であっても最終的に異なる独自性を持っていることでしょう。

…少し例えが長くなりすぎましたかね。ただ、デザインもそのような感じだと思っています。それはある最終的に作る一つの目標のために必要な一定の手順に基づいているのですが、それぞれの過程の中でそれぞれの人の独自性が現れるということです。そして、想像力さえありさえすれば、あなたが例えデザイナーでなくとも Web サイトを開発することは可能です。

デザイナーは必要か

Web サイトの制作におけるデザインで言えば、レイアウト、色付け、装飾という 3 つの手順がありますが、それぞれの手順の中身の好みは私とあなたでは大きく異なります。レイアウトでは、線の太さ、余白の大きさ、コンテンツの大きさなどがカギになってくるでしょうし、それこそが開発側が求めている情報なのです。

しかし、もしもあなたが Web サイトの作成を依頼する側であり、上記のような細かな情報を開発側に伝えるのが面倒で一任したかったり、特定のデザイナーでしか生み出せない独創的なデザインである場合、その時がデザイナーの出番です。